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憲法改正に賛成・反対という雑すぎる議論の話

読売新聞が、今回の衆院選の当選者の84%が改憲に賛成であるという記事を掲載していました。

衆院選の当選者、改憲「賛成」84%…読売調査 : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

しかし、改憲への賛否とは何なのかということに強い疑問をもちました。

今回はその話をしていきたいと思います。

 

改憲に反対とは何か?

改憲に賛成の話をするより、改憲に反対の話をするほうが楽です。

改憲に反対の人たちは、今の日本国憲法が一字一句そのままでいてほしいということです。

もちろん、自民党憲法草案には到底賛成できないから、現在の改憲には反対というような人もいるかもしれませんが、共産党社民党の議員がそういう議論をしているようには思えません。

彼らは保守的に(あえて保守という言葉を使いますが)、今の憲法を維持することに固執しています。

この時点で、改憲そのものへの賛否をということはいささか的はずれなのではないか、という気がしてきます。

 

改憲に賛成と言っても…

改憲に賛成の人たちは、何を改憲したいのでしょう?

記事によれば、

政党別で最も多かった項目を見ると、自公が「緊急事態条項の創設」だったのに対し、立民は「首相の解散権の制約」、希望は「国と地方の役割」、維新は「教育無償化」と「憲法裁判所の設置」だった。」

とあります。

この時点で、憲法改正にもとめているものが各党によってばらばらであることが見えてきます。

与党は、緊急事態条項により、有事の際の内閣の権限を高めることを狙っています。

反対派からすれば、政府が「有事」と決めた場合に内閣の独走を許すことにつながり、反政府運動などを押し込めようとしているのではないか、とも考えられています。

一方立憲は、今は実質的に総理大臣の好きなときに解散できる現状を改善し(本来は誤り)、内閣に対し国会の権限を強めようとしています。

(本来、今でも「国会は国権の最高機関である」と憲法に明記されていますが…)

希望や維新はそれとは違う路線です。

 

憲法論議はどのようになされるべきなのか

僕は、憲法についての議論はなにも特別なことではなく、国会で常に話し合い、より良い国の姿を議論していくものではないかと思います。

ただし、三権分立日本国憲法の三本柱である「国民主権基本的人権の尊重・平和主義」は不変のものとして、時代や価値観の変化に沿って過不足をなくしていくという手法を望みます。

安倍さんは「憲法は国の理想を描くものである」というような、いつぞやの「美しい国」みたいな考えをお持ちのようですが、それは憲法の役割ではないと思います。

憲法は、大前提として権力が自らの立場を濫用して国民・国家を傷つけることのないよう、権力のあり方を規定するものです。

また内閣(行政府)には憲法の遵守義務があり、そもそも総理大臣が憲法を変えるといった発言をすること自体が不適切です(本来は自民党幹事長あたりが言うべきこと)。

そのような、中学で習うレベルの憲法観すら身についていない人たちが憲法論議をすることには危険を感じます。

憲法は国民のためにあるという大前提から、国民に訴える議論をしてほしいと思います。