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第48回衆議院選挙を考察する(2)

さて、昨日は力尽きてしまいましたが続きを書きましょう。

 

これからどうするの?共産党

共産党は比例での獲得議席が20→11とほぼ半減しました。

立憲民主党に票を食われたという論評がもっぱらです。

今回の選挙では、結局共産党がなにをしたいのか、よくわかりませんでした。

野党共闘をうたっておきながら、いくら政治信条が相容れないからといい、希望の党が立候補した選挙区に刺客を立てていては結局自民党を応援するのと同じです。

そうなることは自分たちでも分かっていて、なぜそうしたのでしょう?

希望の党が勝つくらいなら自民党が勝ったほうがまだましだと考えたのであれば納得できますが。

有力なリベラル勢力がいる場合、選挙で勝てないことはもう20年にわたって同じことです。

それでも、自分たちの理念を貫くしかないのでは、党勢回復の道は険しいでしょう。

 

何がしたいの?日本維新の会

希望の党とのすみ分けで東京の小選挙区に候補者を擁立しなかったこともあり、東日本の小選挙区では惜敗率50%も上回れず大惨敗、東海ブロック以東では比例区で2議席しか取れていません。

完全に大阪とその周辺だけでしか力を持てない地方政党になってしまいました。

身を切る改革とよく言っていますが、結局維新は国政で何がしたいのでしょう?

国会議員の経費を削減することは目的ではなく手段です。

 

いつまでいるの?社民党

今回もなんとか2議席を死守したものの、2議席って…。

もともとは二大政党のひとつであった社会党ですよね?

完全に歴史的な役割を終えていると思います。

例えば立憲民主党に抱きついたところで正直力を持てるとは思えませんが、共産党以上に何がしたいのかわからなくなっています。

また民主党政権のときのように、都合よく与党になれるとでも思っているのでしょうか?

辻元清美を失い、福島瑞穂が退いた今、発信力のある議員が皆無に等しいのも厳しいです。

 

 

そもそも選挙制度はこれでいいのか?

日本は戦後40年、衆議院選挙を中選挙区制で行ってきました。

しかし、1つの選挙区から同じ党でも複数の議員が当選する仕組みであるため、派閥政治や金権政治の温床になったと批判され、現在の小選挙区比例代表並立制になるに至ります。

政党本位の選挙とすること、二大政党制を促進して選挙による政権交代を実現することが目的であったはずです。

しかし、20年たった今、両者とも実現しているとは思えません。

野党の乱立はいつまでも収まりません。自民党に対抗する勢力で、まとまりのある政党を作れるとは、現段階では思えません。

たとえばこれからどんなに立憲民主党が伸びても、共産党が解党する可能性はかなり低いでしょうし、自民党から公認をもらえる見込みがないから野党にはいるけれど、立憲民主党の政策は支持しない民進党保守派のような人たちもいます。

もともと二大政党になる土壌のない国に、制度だけで二大政党制を生み出そうとするがゆえに、自民党 vs その他という構図になるしかないのです。

政党本位の選挙を実現するのであれば、人で選ぶ要素が減る比例代表制のほうが圧倒的に適しています。

参議院選挙のように非拘束名簿方式にすることで、人で選びたい有権者のニーズも満たせるのではないでしょうか(ただし、参議院と異なりブロックを区切らないと、知名度や組織・資金力のある候補にとって有利すぎる制度となってしまいます)。

事実、投票率自民党が5割を超えているわけではないので、特に今回の選挙の場合、民意に近い形で議席が割り当てられる可能性が高くなります。

政権の不安定さを不安視するなら、第1党には、得票率に限らず過半数議席を与えるボーナスを設けることもできます(確かイタリアがこの制度を導入している)。

また、死票が減ることで投票へのモチベーションが上がり、投票率の向上にもつながるのではないでしょうか。

 

 

結局この選挙は何をもたらしたのか

選挙を経て、10議席定数が減りましたが、自民党は同議席公明党が6議席減らしたため、与党は若干ですが占有率を下げました。

自民党にとっていちばん都合の良い時期に解散し、野党の失策もあってなおこの結果です。

民進党は、解党という犠牲を払い、3方に別れて全体では勢力を伸ばしました(その分維新が後退)。

正直、与党にとっては成果がなかったように思えます。安倍政権の周辺が自分たちを延命できただけです。

民進党は、結果的に

・地力のあるベテラン(無所属)

・信念があり、そこそこ地力のあるリベラル(立憲)

・自分の議席を死守することに必死の風見鶏がほとんどの野合(希望)

に分かれ、有権者からするとわかりやすい存在となりました。

今まで民進党内での輪を乱すような動きをしていたのは、だいたいが希望の党に行くようなタイプの人なのではないかと思います。

希望の党は、当選者を含めて梯子を外されたようなもので、おそらく立憲にも受け入れてもらえず右往左往すると思われますが、そのようなことをしていてはいつまでも有権者の支持を得られないことを今回痛感したでしょう。

 

一方、民進党のままでは、政権を取るに足る信頼を得ることはできなかったでしょうし、今回の選挙で、

野党共闘がきちんと成されれば、自民党と接戦を演じることができる

・民意は「まともな主張」を聞いてくれる

・草の根活動は有効である

ことがわかったことは、野党にとっては大きな収穫であり、自民党にとっては議席以上に大きな脅威となったと思います。

 

これから希望の党を中心に、まだまだ政界は動いていくと思いますが、永田町が外に目を向け始める、そんな選挙になったとしたら、この選挙は大いに意義があったと思います。